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史上初、馬柱のない競馬新聞!
中央競馬専門紙
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楡馬
本紙/鎌倉重明

 「馬インフルエンザのおかげで今週の中央競馬は開催が危ぶまれたが、今のところは開催できるとのことで何より」、と書いたのが木曜日の夜。金曜日になった途端、JRAは「今週はやっぱ中止」と発表した。馬インフルエンザって大変ですね。新聞とかで「馬インフル」とか書かれると、“エンザ”まで言え、とツッコミたくなる。というわけで今週のweb楡馬は史上初?の馬柱なしの競馬新聞を発行します。

 それにしても、元朝潮の高砂親方が面白すぎる。ちまたで噂の朝青龍騒動はいろいろとツッコミどころが多すぎるが、高砂親方のダメっぷりがひどすぎる。

 まず、親方なのに弟子のドルゴルスレンにまったく相手にされていないところ。やはり現役時代に1回しか優勝していないキャリアの差か(しかも地元大阪にて八百長のたまもの)。地元で優勝したかった理由も東京で優勝すると自分の部屋が後援者たちに汚されるので借り部屋の大阪場所で優勝したかった、と言われているので、まあしょうがないか。加えて記者会見が下手すぎる。親方自身反省していないのがバレバレ。

 しかも最近、猿の次郎君にくりそつ。まあ、本件はアドマイヤの馬主が登場するあたりが大変胡散臭くなる要因なんだろう。アドマイヤムーンを売った金で立派な土俵でも奉納してください。

 あとね、石屋製菓。ミートホープ社と合併するらしいですよ。そこに雪印乳業と不二家も合流するってさ。『白い恋人』は『ミートホープの恋人』もしくは『白い変人』に名称変更するらしいです。

 さて、今週は石屋製菓の故郷、札幌にて札幌記念が開催される予定であったが、昭和46年以来の馬インフルエンザ流行による開催中止とのこと。ちなみにこの年の有馬記念は感冒による回避が相次ぎわずか6頭立てで行われた。6頭立てってファミリージョッキーかよ!ってツッコミたくなるよね。競馬開催中止により楡馬メンバーで考えていたとある企画も影響を受けてしまった。まあ、それは後日ご紹介したい。

 で、内閣改造の予想。農水大臣には元中日の関川。赤城大臣に顔が似ているから。官房長官には筒井道隆。昔ドラマ「総理と呼ばないで」で官房長官をやっていたから。あと防衛大臣にはフセイン元大統領。黄泉の国から北方領土を取り返してもらいます。それから安倍総理が胃腸の調子を崩します。

 しかし中止になった開催の代替ってどうするのだろうか。中央競馬初のダブルヘッダーでやるのかなあ。1日24レースとか、多い日には36レースやって朝6時から夜23時までの開催するとか。6競馬場で同時開催とか。騎手も馬も足りないから普段日の目を見ない騎手も馬も活躍の場が与えられるではないのか。まんざら悪くもないかな。

第43回 “廃棄される白い恋人でダートコースを作ろう!”
札幌記念中止特別号
通巻32号 平成19年8月18日 楡馬どっとこむ 代 表/西ノ海嘉治郎
編 集/鎌 倉 重 明 
ホースパワー

 昨年の札幌記念号では馬場整備の話をしたので今年もそれ関連で。

 馬場整備はレースが終わるたびに芝コースを整備するのが主な仕事なわけだが、レースに出走する頭数は少ない方が馬場の痛みが少ないので有難い。逆に頭数が多いと整備員の負担は大きい。なので芝のレースのたびに何頭が走るのか気になるわけである。あるレースの前に同じ班で働くKがこういった。「このレースは16頭立てだから馬場に16馬力がかかる」と。なるほど(笑)。我々は2班と呼ばれる“ゴール前の直線200m部分”を担当していたが、2000や2600のレース時は担当区域を2回走られるので「おいおい32馬力かよ〜」ということもあった。

 もっともこの“馬力”という単位はこういう使い方をしないことは理系のKも私も知っていたのだが、面白いのでいつもこう言っていたものだ。

 そもそも「馬1頭」=「1馬力」じゃないもんねぇ。なんせ人間だって2馬力くらい出せる。全力疾走する競輪選手が2.7馬力くらいで、病気の人が1.7馬力を出したというのを聞いたことがある。試しに何かで計算してみよう。

 世界陸上も近いので陸上100mの世界記録保持者アサファ・パウエルで計算してみる。100mを走るのに、スタートからゴールまで空気抵抗も摩擦も無視して等加速度運動で走ったと仮定してしまおう(実際はそんな走り方はせず、ゴール地点よりずっと手前でトップスピードに到達するはず)。するとP=2mx2/t3という式が出る。mはパウエルの質量で88kgだそうだ。xは走った距離で100m。tは100m走るのに要した時間で9.77秒。これらを代入するとP=1887.2ワットだ。これを馬力に直すと2.57馬力。おお、無茶苦茶な仮定をした割には聞いてた値になかなか近いのが出た。

 まぁ、2.57馬力を出せるパウエルが馬場を走ったところで大して馬場は痛まないだろうけどね。

 さて、ホントは札幌記念を予想するはずが、レースが無いということなので、代わりに、ばんえい競馬の第19回はまなす賞を予想する。こちらの馬たちは10馬力を発揮するそうだ。

 メンバーは先日のばんえい大賞典そのままだ。じゃぁその着順が良くて荷物がたくさん減ったのを選べばいい。そこで、本命ニシキガール、対抗アローファイター、単穴シベチャタイガー。抑えに1・2着だったプリンセスモモとコーネルフジ。

(青汁注射)
第19回はまなす賞予想

◎ニシキガール ○アローファイター ▲シベチャタイガー
△プリンセスモモ △コーネルフジ
24時間テレビ改革私案

 さて、今週は、日テレで「24時間テレビ」なるものがダラダラと放送されているのをご存知の方も多いことだろう。僕はあれが嫌いである。なぜか。まず、番組作りにさんざん無駄金を使っておきながら、募金と称して視聴者から金を巻き上げるのが気に食わない。払う方も払う方だと思うけど。

 ふと調べてみれば、去年愚民共から巻き上げた金は9億ぐらいあったそうである。しかし、局にすれば、ぶっちゃけ人の金であり、痛くも痒くもない。これではいけない。そこで、制作者や出演者を偽善の泥沼から救い出すために、視聴者から金を取らずに、がっつり金がたまり、作った連中も社会的にいい顔ができる番組作りのプランを考えてみた。

 まず、スポンサーから多めに金を取る。大義名分があるので、彼らも出さざるを得ない。ゴネる会社は社名を公開して叩く。丸一日分の宣伝費が15%ぐらい多く取れれば結構な額になるだろう。次に、出演者。ファック芸人共(普通のタレントも含む)は高いギャラをもらっているわけだが、彼らが何かを寄付しているのを見たことがない。そこで、彼らにはノーギャラで働いてもらう。事務所にも鐚一文払わない。募金しろとか言っている連中が金を払わないでどうする。もちろんノーギャラ拒否組はその後1年間日テレ系列では1秒たりとも写さない。テレビ局の連中も然りである。サービス休出をさせて、浮いた人件費を寄付させる。

 この二つで9億は楽勝で行くだろう。続いて募金対策。まず視聴者から金を巻き上げない。わざわざそれだけのために場所を取ること自体が無駄。どうしても金を払いたい奇天烈な方は…好きにさせれ

ばいいんじゃないでしょうか。もちろん武道館なんか使うのはもってのほか。普通にテレビ局でやればいい。服装も、どこぞの新興宗教のようにみんなで同じ服を着ているが、あれが余計な出費である。せいぜい全裸に黄色のボディペインティングか何かで済ませるべきだろう。

 最後にマラソン。これも公道を押さえてわざわざやるものではない。せいぜいスタジオのそばの小学校のグランドあたりでやると良い。カメラも1台あればいい。グランドの真ん中で走者に合わせて1回転させればいいのだ。目黒時代のダービーのカメラをイメージすればいいだろう。小学校のグランドはせいぜい1周200mだ。仮に70キロ走るとすると、3500周することになる。こうなると、多少趣向が変わる。ただ走っているのを見るだけではなく、素人が同じところを徹夜でぐるぐる走らされると人格が崩壊するのではないかという危機を観察することができる。あ、もちろん金は1円も出しません。人格崩壊寸前で意識が混濁してまともな精神状態ではないランナーに、ただ働きさせられて士気の下がりきった芸人共がだるそうに「人サライ」を歌う。こんな番組だったら一晩ぐらいつきあってやってもいいんだが。

 これだけやればかなり稼げるでしょう。そもそも、年に一日だけチャリティーをやるということ自体がおかしい。これはどういうことかというと、残りの364日はそんな精神はかけらも持ってねぇ、ということの証に他ならないのである。

 …競馬?ばんえい見ましょうよ。これまじで面白いですよ。

(西ノ海嘉治郎)
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