第70回 皐月賞
払戻金
競走成績
《振り返って》
まずは中山グランドジャンプから。 オープンガーデン、惜しかった。大障害コースとの相性の良さがはまったのだが、「4000mから強さを発揮する」というメルシーモンサンにわずかに及ばなかった。馬が引き上げてきたときの郷原調教師の苦笑いが悔しさを押し殺しているように見えた。騎手時代に実績のあった師からすれば、江田勇亮の飛越には文句を言いにくいだろうが、直線の叩き合いには物足りなさがあったのかもしれない。なお、メルシーモンサンの高野容輔は重賞2勝目だが、現時点では、斤量50キロ台で一度も重賞を勝ったことがないという珍しい経歴の持ち主になっている。 一方皐月賞は、とりあえず人気通りになった。人気2頭はほぼ同じ位置から回ってきたが、ゴールではコース取り以上の差がついた。現時点ではヴィクトワールピサのほうが一枚上だろう。果たしてダービーでは皐月賞を勝った岩田を降ろして武豊を乗せるのかどうか注目。 ヒルノダムールとエイシンフラッシュはちょっと過小評価だったろう。馬体重が減る一方のローズキングダムが相手ならば先着するだけの力はある。藤田と内田博がダービーでどのように乗るか興味深い。 ローズキングダムはスプリングSと同じような負け方をしてしまった。ダービーで勝つにはとにもかくにも馬体や調子を戻さないと厳しいだろう。もし回復したら、ヴィクトワールピサも今回のように楽はさせてもらえないはずだ。 (西ノ海嘉治郎;2010/04/18)
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