先日、生まれて初めてコミケに行ってきた。

　中に入ってみると、噂に聞いていた通り、普通に立っているだけでも汗が出るような、どちらかというと湿度の高い状況だった。湿気はものの数に入らないが、暑さと一緒に来ると結構応えるもの。その上座るところもない。ところどころでそれっぽい紙袋を持ち、難民キャンプのように座り込んでしまっている人もたくさんいた。

　混みっぷりに辟易して、余程欲しいものがない限り二回は行けないことを悟った僕は、思い出作りのつもりでで「コスプレ広場」なるところに向かった。結論は簡単だった。「普段不恰好な人は何を着ても不恰好である」それだけのことだった。やっぱり素材で良し悪しが決まってしまうのだから、世の中残酷である。その中でも良かったのは、自分の体格と髪型を逆手に取った金正日コスプレぐらいだったろうか。よくわからないアニメのキャラクターの恰好なんかするより、ずっとセンスの良さを感じた。あと、一瞬本物かと思うくらい良くできてたガチャピンとムック。

　ああそうか、予想か。印の通りで。

　先日、電車に乗ろうとしたら人身事故か何かで不通となっていて、「運転を見合わせております。大変ご迷惑様ですが…」とアナウンスがあった。

　ちょっと待て。

　「ご迷惑様」って一体どちら様？　どなたに敬称を付けていらっしゃる？　「○○様」と言っておけば影・形の無い物も格が上がると？

　ならば、抽象名詞に「様」を付けたらどんな格になるのだろうか？

　「お世話様」は「俺様」よりは高そうだが「殿様」よりは低そうだ。「ご苦労様」は「貴様」よりは高いだろうが「お代官様」よりは低いだろう。「ご愁傷様」は「上様」よりは高く「星の王子様」よりは低い、そんな感じ。

　いずれにせよ、「沢尻エリカ様」は「何様」で、「ヨン様」よりは「神様仏様稲尾様」のほうがずっとカッコいい、というのは衆目の一致するところと勝手に結論付けてこの話は以上とする。実にどうでもいい話をここまで読んだ人、お疲れ様。

　さて、様々な「様」に考察したついでにサマー2000の１つである札幌記念も考察する。

　シルクフェイマスを本命。っていうか、三浦皇成を本命。新人騎手と９歳馬というアンバランスの妙と、このタイプの馬を三浦がどう乗るか注目。あとはアドマイヤタイトル。除外・取消で２週続けて重賞騎乗が無いアンカツがフラストレーション解消の一発をかましそうで不気味。