中央競馬専門紙
w e b 楡馬
本紙/青汁注射
先日あるところで見かけたポスター。それは学生を募集する学校のポスターで、たしか「淑徳SC」とかいう学校だ。 そこに一言書かれたキャッチコピーが目を引いた。 「ホスピタリティの学びへようこそ」 なんと! ホスピタリティを学ぶのか! 皐月賞馬ドクタースパートの父にして、自身も無傷の連勝から中央に殴り込んで重賞勝利した、あのホスピタリティを! よもやこんな学校があったとは…。中等部と高等部があるらしいので、6年間に渡って骨の髄までホスピタリティを学ぶことができるわけだ。その授業はこんな感じだろうか。 国語…ホスピタリティをモチーフに生徒が小説執筆 なるほど。これなら世界に通ずるホスピタリティ学者の誕生は間違いない。世界平和もすぐそこだ! さて、残念ながらホスピタリティの血を引く馬の出走は無い函館記念。本命はメイショウレガーロ。小林徹弥の意外性と、初ブリンカーの効果に期待。 狂乱物価
先日通り過ぎたレストランの前で「ドン・ペリニヨンのかき氷」というのぼりを見た。いわゆる「ドンペリ」と呼ばれるシャンパンを振りかけたかき氷のことだと思う。ふざけたモノを売っているなあと思ってよく見てみると、一杯2100円とのこと。ふざけるな、と即思った。「アルコールが苦手な方にはノンアルコールシャンパンを使ったかき氷もあります」とも書かれているではないか。そっちは一杯1575円。おふざけもいい加減にしてほしい。シャラクセエなあ。まあ、せっかくなので話の種に一杯食べてみようかなあと0.5秒ほど考えたが、一杯300円のフラッペすら食べない私が、フラッペの7倍もするかき氷を食べるわけがない。まあ、よくもこんなふざけたことを考えるモノだ。わざわざのぼりまでこしらえてさぁ。ドンペリかき氷とかコントの世界だろ。もしくはホストの世界。「俺のこと好きだったら、ドンペリかき氷注文してよ。ラーメン・つけ麺、僕、万引きGメン」みたいな世界だよ。本当に腹が立ったわ。 そんな一杯2100円のかき氷をおふざけで作っている日本だが、世界を見ると大変なインフレに襲われている国がある。アフリカのジンバブエ。16億7000万%のインフレ率だそうな。ピザが1兆4000億ジンバブエドルもするという。ピザ1枚買うのに、1000億ジンバブエドル札を14枚も出さないと買えないのよ。そんな国もあるというのに、何がドンペリぶっかけかき氷だ。叶姉妹の新たなネタかと思ったよ。「バブルの残党かーい(乾杯)」【髭男爵】だよ。 ああ、腹が立った。そんな素敵なレストランが東京は赤坂の、赤坂サカスにある。誰も行かなくていいけど。 さて、今週は函館記念。なぜかこのレースだけ好走するエリモハリアーの取捨選択が難しい。しかし斤量57.5キロは近走の結果からすると随分と積まれた感じ。しかも今年は巴賞を使っていないので順調さを欠いているのでさすがに消す。騎手に注目してホワイトと三浦皇成騎乗の2頭を軸に木幡、津村と流したい。 加護ちゃんが暴露本を出版することを強く願っている元モーオタによる署名活動があればすぐに参加したい、と思っている人、手を挙げてください、というTシャツをおそろいで作りたいなあ。 (鎌倉重明)
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第44回
調教後の馬体重って何の意味が…? 函館記念
第44回 函館記念(JpnV) 7月27日 函館競馬場 芝2000m
生きる強さと優しさを
金曜日、会社を辞めてから本格的に音楽活動を始めた友人(女性二人組)のライブに行ってきた。収容人数50人程度の小さなライブハウスだったけど、超満員。歌も贔屓目抜きで良かったのだけど、何より強烈に伝わってきたのは、彼女たちの音楽に対する強い情熱だった。30歳を過ぎてから、やりたいと思ったことを本格的に始めるのは難しいに違いない。しかし、二人の声を聴いていると、そんなことなど関係なく、やりたいことができる幸せや、彼女たちが生きる中で身につけたであろう力強さや優しさが伝わってくるのだ。そこには、僕たちが知らず知らずのうちに見失ってしまうものが、確かにあるのだ。 先日、仕事帰りの地下鉄で、となりのオッサンの週刊誌を覗き見して読んでいたら、「片腕のピンサロ嬢(27)」と大見出しを打った記事を発見した。僕は風俗には行かないので、どうしても薄っぺらい話しか書けないのだが、見ているとどうやらピンサロの世界での彼女の生き残り奮戦記のような話だった。それによると、一本の腕と口を駆使して多くのお客様にご満足いただき、両腕の連中に負けず劣らずの成績をたたき出しているらしい。 ここまでは正直言ってそんなに気にならなかった。映画版でクリス・マッキャロンがチャーリー・カートシンガーの役を演じて全世界の話題をさらった『シービスケット』の原作にも、隻腕の風俗嬢の存在は語られるし、驚くには値しない。 問題はその理由だ。「片腕でも自活できることを『娘に見せる』ため」(二重括弧筆者)だそうである。 いや、頑張るなとは言わないさ。でもだよ。娘さんに「お母さんは腕が片方ないけどだいじょうぶなの?」と聞かれて、明るい口調で「うん。お母さんは腕が一本しかないけど、二本ある人と同じくらい、ちんちんをこすったり咥えたりして気持ちよくするのが上手なの。だから生きていける。大丈夫!!」とでも説明するのだろうか。しまいには「見せる」ことまでするんだから、これは厳しい基礎教育である。娘が母の背中を見て育てば、それはそれは高度な先端技術の持ち主になること請け合いである。 それでは函館記念について予め想いますか。まず絶大な自信を持って言えるのは、木曜に馬体重を量る意味がほとんどないということ。「ファンからの要望」らしいが、これで当たる確率を上げられる人がどれくらいいるか…。「またくだらねぇことやってんなぁ」という関係者の失笑が聞こえてきそうだ。 それよりは数段自信度が落ちる本命はブレーヴハート。次に中谷に印を打てる機会があるとは限らないし。対抗はメイショウレガーロ。いつの間にか「代打男」と書かれていた小林徹弥に期待する。以下、アイウエオ順にエリモハリアー、コーナーストーン、コンラッドまで。 (西ノ海嘉治郎)
【スキマ編集後記】 |