中央競馬専門紙
w e b 楡馬
本紙/青汁注射
先日、ダービーかオークスで優勝経験のある元騎手によるエキシビションレース「ジョッキーマスターズ」の出場者が発表になった。期待はやはり何と言っても根本康広師だろう。 根本と言えば、85年の天皇賞(秋)で絶対負けないと言われたシンボリルドルフをギャロップダイナで差し切り。87年にはメリーナイスで日本ダービーを6馬身差で圧勝。その副産物として映画『優駿』に出演して田中邦衛らと名演技。その暮れの有馬記念では発馬直後に大落馬。とにかくすごい騎手だった。 だが私が彼を評価するのは86年の朝日杯3歳Sだ。件のメリーナイスで優勝したのだが、このレースの数週間前のジャパンカップで優勝したP.エデリーのヨーロピアンスタイルの騎乗法をカッコいいと思った彼は、直線で先頭に立つと「にわかヨーロピアン」を披露。ところが悲しいかな所詮にわか仕込み。そのアクションが馬に負担を掛けているようにしか見えなくてむしろ滑稽なのだ。根本にウケ狙いの意図があったかどうかは分からないが、観客を楽しませた彼のプレーは永遠に語り継がれるべきだと思う。騎手たる者、常にファンを楽しませなければ。 さて、ジョッキーマスターズに出場が決まって、ここぞとばかりに根本師が果敢な2頭出しで挑む阪神大賞典を予想する。 本命はステイヤーズS2着→ダイヤモンドS1着と勢いのあるトウカイトリック。57kgで臨める今回は確勝ではないだろうか。対抗は59kgがカギになりそうな昨年3着デルタブルース。単穴は同世代ならやれてもベテラン勢とだったら3000mは距離が長いかも知れないドリームパスポート。以下、積極的に動いて欲しい古豪ファストタテヤマと、2年前このレースを勝ってから掲示板が無いマイソールサウンド。 おまけ気まぐれヤッツケ予想
3月18日・日曜
(青汁注射)
|
第55回
ドリームパスポート 主戦騎手を求めて いつになったらヤネが定まるのか 阪神大賞典
第55回 阪神大賞典(GU) 3月18日 阪神競馬場 芝3000m・内2周
始めは処女の如く
二週間ぐらい前から、顎の右側、一般にいうところのえらのあたりが痛い。特に何かを食べようとして口を開くと激痛が走って、口を開けていられない。 こんな状態がダラダラ続いたらかなわない、ということで病院へ。医者は「痛み止めの薬を出しますから、西ノ海さんはお風呂などで毎日顎をマッサージしたりして、口を開く練習をしてください」なんてことを言い、あまり効かなさそうな薬を出してきた。 早速今夜から開口訓練を開始。風呂に入りながら顎をほぐし、痛みをこらえて口を開ける。とりあえず口を開いた状態で固定しないといけない、ということで、口に人差し指と中指を第一関節まで入れてみる。顎の右側はもちろん、痛みを避けるために閉じようとする口に歯形をつけられている二本の指が痛い。痛さに耐えかねると指を出し、顎をほぐしてまた指を入れて固定。指を二本入れて、痛がっては出してって…そんなのは女子中高生の下の口ぐらいでしかしないものだと思っていた。彼女らだって頑張れば三本ぐらい深々と入るだろうに。いや、上の口と下の口を比較しても仕方ないけどさ。一人でやっていると何となく情けない気分になってくる。原因はいまだにわからないが、とっとと治したいものである。 それじゃあ阪神大賞典の予想でもしますか。長距離は騎手で買え、などということを聞いたことがあるので、やってみましょう。本命はドリームパスポート。リーディングジョッキーにして連対率が5割にもなろうとしている安勝の勢いを買う。対抗はデルタブルース。伊達にメルボルンカップは勝っていない。岩田の腕で好勝負。要注意はアマノブレイブリー。小牧太はそろそろ長距離での実績が欲しいところ。一発に期待。押さえは地方騎手でいきたい。安部幸夫のコスモプロデュース、下原理のロングアライブまで。 (西ノ海嘉治郎)
|